さて、無事にディナーにありつき、約5年ぶりのドミトリー宿泊であまり眠れない夜を過ごし、旅の2日目はクライストチャーチで過ごす1日です。
旅の後半で、絶対に節約をしたくないスポットが待っているので、できればお金のかからない時間の過ごし方を見つけたい。
ということで、学生時代からバックパッカー的な貧乏旅行には慣れていたので、とにかく自分の足で歩いて、お金をかけずに1日楽しんでみました。
今回は、クライストチャーチ市内中心部で、徒歩圏内で無料で楽しめるスポット「クライストチャーチアートギャラリー」をご紹介します!
開館時間
今回ご紹介するクライストチャーチアートギャラリーは市立美術館。
ガラス張りの外観が目を惹く大きな建物で、建物に入る前から気持ちが高まります。
なんと、週7日、朝10時から夕方5時まで開いています。訪れてみたら休館日だった!ということがないのが嬉しいですよね(年末年始などは、念のためご確認ください!)
また、水曜日は夜9時まで開いているので、1杯飲んだ後に美術館を訪れることもできてしまいます。ナイトミュージアムです。良い。
開館時間をわかりやすくまとめておきます。
月火木金土日:10時〜17時
水 :10時〜21時
公式サイトはこちらです!
https://christchurchartgallery.org.nz/
アクセス
クライストチャーチアートギャラリーは、市内中心部(バスインターチェンジ周辺)からのアクセスが良好!平気で徒歩で行くことができます。
バスでしたら、Bus 8 (Airport to Lyttelton) に乗ると良いようですが、1ブロック南を通るので降りる場所には注意。市内の主要観光スポットを巡ってくれるシティツアーのトラム(路面電車)は、美術館の前に停車するそうですよ。
こちらがシティツアーのトラムです。レトロな雰囲気の車両が素敵。
アートギャラリーの楽しみ方
入館は無料のため入ってそのまま展示室に直行することもできるのですが、受付にはロッカーがあり荷物を預けることができるようでした。
また、飲食は禁止で、ドリンクを手に持っている方は受付に預けるよう注意をされていました。
私もカバンの中にお水のペットボトルが入っていたので一応申告したのですが、「カバンに入れていれば大丈夫よ!」と言われ、荷物を預けることなくそのまま通してくれました。
ガラス張りで開放感のある空間です。
無料とはいえ、展示室がたくさんあるクライストチャーチアートギャラリー。
見応え十分で、あっという間に時間が過ぎてしまいました。しっかり見るには1〜2時間は必要かと思います。
現代アートの展示も。
ミュージアムショップでは、展示に関連するグッズやアートにまつわる雑貨などがありました!また、画集や写真集などの書籍も。美術館の展示を一通り見終わって、最後にミュージアムショップを物色するの、楽しいですよね。
併設のミュージアムカフェもあったのですが、写真を撮り忘れました!
展示を見終わったら、カフェで一息つくのもおすすめです。
アートギャラリーの名前から考えたこと
クライストチャーチアートギャラリーは、「Christchurch Art Gallery Te Puna o Waiwhetū」という名が付いており、後半にマオリ語が使用されています。
テ・プナはギャラリーの下にある湧水であるワイプナに敬意を表し、ワイウェトゥはエイボン川に流れ込むすぐ近くの支流の1つを指す。ワイウェトゥは「星が映る水」とも訳される。
https://en.wikipedia.org/wiki/Christchurch_Art_Gallery
ニュージーランドでは、ニュージーランド航空の機内でもそうですし、街の至る所でマオリ語が使用されていて、とても興味深いなと感じました。
というのも、私たちが使用している日本語(口語)は、弥生時代がルーツになると言われていたり、はたまた縄文語にもルーツがあるとかいう説もあったりなかったり、いわゆる日本という国のようなものができた頃からその言語が受け継がれています。方言のように地域差もありますし、琉球語やアイヌ語などがあったりもしますが、おおざっぱにまとめさせていただいて弥生後期からと考えても、日本語は1700年ほど「今も日本全土で」使われているのです。
そのため、今さら「みんなで日本語を大事にする=わざわざ日本風の単語を使う」等、意識することもありません。むしろ、カタカナばかり使うビジネスマンの例があるように、積極的に外来語を使う方も多いでしょう。
日本と同じ島国であるニュージーランドは、1769年にジェームズ・クックが上陸して以降、1830年代頃には入植者が増加しイギリスによる植民活動が活発化していきました。当然、先住民であったマオリの人々の文化や言葉が影響を受けていったことは容易に想像がつきますね。いつの間にか、マオリの人々は土地を奪われ(買われ)、先住民という位置付けになっていくのです。
もしこれが日本で起きていたなら…と考えると、江戸時代にペリーが黒船で来航した時に植民地化されてしまったようなものです。いつの間にか英語を話す人々に土地が買われ、日本語を話す人々が先住民と言われるようなもの。土地の次は文化や言葉も奪われてしまうのでは、と思ってしまいます。
マオリ語を見ると、素敵だなと思うと同時に、そういった歴史にも思いを馳せずにはいられないのです。マオリの言葉を、文化を大事にしたいという切実さも伝わってきます。
素人がこんな話を突然してしまってすみません。おすすめスポットを紹介するだけなら他のブログの方がわかりやすいですし、こういうことを考える人がいるんだなーということで面白がっていただけますと幸いです。
そうそう、マオリ語には日本語と同様5つの母音があって、そのまま読めてしまう親しみやすさもありますね!
話がだいぶそれましたが、そういう響きとしての美しさもあり、ニュージーランド滞在中は「マオリ語っていいな〜」と何度も感じていました。
そして、ミュージアムの展示でも、マオリにルーツを持つアーティストの作品や、入植時代のマオリの人々の肖像画などの展示がありました。事前にその国の歴史を知っておくと、こういった美術館や博物館といった施設もより楽しむことができるのかもしれませんね。
ところで、大学時代、オーストラリア渡航前に大学の職員さんからいただいたこんな言葉があります。
「あなたの器の分しか、持って帰れませんよ。」
この言葉を、今もとても大切にしています。
知識や経験があるのとないのとでは、同じものを見ても得られるものが違ってきます。
得られるもの、つまり持って帰ることができるものは、わたしたちが知識や経験をもって「器を広げた分だけ」なのです。
オーストラリア渡航前には、白豪主義について学んでいきました。
アボリジニの方々にも実際にお会いしたのですが、その知識があるとないのでは、きっと接し方も感じ方も違っていたと思います。むしろ、失礼な質問をしないよう、学んで行って本当に良かったと思っています。
もちろん、無知からくる純粋な疑問も美しいです。
知りたいという気持ちがあれば、たくさんのものを得て帰ってくることができます。その好奇心も、器を広げてくれる要素です。
それでも、自分は知らないのだ、だから学ぶ必要があるのだ、ということを驕ることなく知っておきたいものですね。学んでも学んでも、世界にはまだまだ知らないことだらけです。
最後は私の考え方のお話になりましたが、施設の楽しみ方は人それぞれ。
クライストチャーチアートギャラリーで、ぜひいろいろ感じてきてください!
↓こちらも入場無料の観光スポットです!
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