5月21日から30日までの10日間、ニュージーランドを旅してきた。
そして東京での滞在を経て、実家のある小さな島に帰ってきた。
実家のある島へは、しまなみ海道を通って帰る。
コロナ禍以降は、日本全体のトレンドと同じように海外からの観光客が激増していて、
愛犬の散歩をしていてすれ違うのは地元の人間よりも海外から来たであろうサイクリスト達の方が多い。
「東京でも大阪でも京都でもなく、しまなみ海道を訪れる観光客って、日本5度目くらいのツウな方々なのかなあ?」などと考えながら、来ていただいたことに感謝する。
それと同時に、「なぜここ?」という疑問も度々浮かんでいた。
そんな、「なぜここ?」という疑問が、少し晴れたような気がする。
それは、ニュージーランドで見た景色に強く驚かされたから。
ただただ、感動したから。
自然が一番、人間の心を大きく揺さぶるとわかったから。
エーゲ海と同じように多島海である瀬戸内海。
その島々が橋で結ばれており、車や自転車で渡ることができるというのは世界的にも珍しい場所だろう。
温暖な気候と穏やかな風を感じながら自転車を漕ぎ、目の前に広がるのは青と緑の瀬戸内の多島美。
そんな日本でしか見られない絶景を求めて、多くの人々がしまなみ海道を自転車で訪れる。
東京でもなく大阪でもないここを選ぶ彼らは、自然が与えてくれる大きな感動を知っているのだ。
私も自然の美しさを知っていたつもりだった。
しかし、ニュージーランドのマウントジョンのハイキングで、それは知っていた「つもり」だったと気付かされた。
カラマツの森を息切れしながら歩く。
すると突然、目の前が開け、テカポ湖から遠くの山々まで見渡せる360度パノラマの絶景となった。
予想もしないタイミングで眼前に現れた絶景に、思わず声が出て、涙が込み上げてきた。
思考はとてもシンプルで、目の前の景色にただただ圧倒される感動と、ここへ来ることができたということへの感謝しかなかった。

それから、わたしの人生のやりたいことリストには新たに「世界の美しい自然が見たい」が追加された。
あの国に行ってみたい!ここを訪れてみたい!という、「世界の国々を旅したいという」項目に付随するが、今までにはなかった感覚だ。ただ自然が見たい。
マウントジョンは、言ってしまえばそれほどメジャーな場所ではない。
その脇にあるテカポ湖が圧倒的に有名で、私も湖を目的にその場所を訪れた。
そして、ひとり旅であったためにマウントクックへの送迎ツアーを断られてしまい、予定が空いてしまったのでなんとなく登ってみたというだけだった。
そんな場所で、ひどく感動してしまったのだ。
思いもよらないところに、強く驚かされる自然が存在している。
それは、ガイドブックを見て事前に知っていて、ある程度情景が目に浮かぶ観光地では味わえないような感情だったかもしれない。
そんな経験をしたあとでしまなみ海道を渡っていると、
この慣れ親しんだ多島美も、マウントジョンの絶景に引けを取らない素晴らしいものだと気づく。
優劣はない。自然は、ただただその存在が美しいのだ。
そうやって、旅を通してアップデートされた目を通して周りを見てみると、
大袈裟なものでもないが世界がこれまでとは違って見える。
「自分探し」とかそういう言葉は使いたくないし、「見つからんだろ!」と思ってはいるが、
旅を通して新たな視点、「新たな目」を得られることはあるのかもしれない。
そんな経験をさせてくれたニュージーランドの旅については、
これからブログに書いていこうと思う。
その前にまずは、この自然に対する思いを綴っておきたい。
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